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執筆者の写真デボラ・デラックス

嘆きの壁part2

俺の世だっ!千代に八千代に苔も生さず

この遺跡を鑑賞するには、そのスピ的な側面より、まずは技術的な側面から見た方がいいかもしれません。


嘆きの壁、天下のジーザスクライストスーパースターの悪態にもめげずに生き残りました。理由はやはりその堅牢さ故でしょうね。


笑い話みたいな話ですけど、嘆きの壁の老朽化が言われる時、問題になるのは2000年前にヘロデ大王が積んだ石ではないんです。


ほんの100年前、イギリスの統治下に入った後に積まれた石、これがヤバいらしいんですよ。で、ヘロデ大王の時代のやつは結構しっかり残っているみたいなんです。イギリス、1900年の開きがある建築王ヘロデ大王に土木技術で負けちゃいました(´・ω・`)


キャッチの写真をご覧ください。嘆きの壁、最下部にあるヘロデが積んだ石と後世に積まれた石で、クオリティが露骨に違うの、分かります?上の方が、明らかぼろっちいしスキマだらけ、大きさも小さいです。


この壁、地上に出ている部分は嘆きの壁エリアだけですけど、基礎は地下の中にがっつり残っていて、発掘された分は今でも見ることができます。その深さ、13m‼凄いです。地上に出ている部分でも19mですからね…。それくらいきちんと基礎を作りこんだんです。


下から7段目までがヘロデ大王の時代に積まれた石です。ヘロデ大王の時代に積まれた石は、見ればすぐに分かりますよ。石の一つひとつにご丁寧に縁取りがされてます。この縁取りは、元々は石を切り出すときの目印として作られたらしいですが、切り出された後はキレイに整えられて、装飾的な意味合いを持たされています。

んでまたこの石、一つ一つが凄くデカいです。一個当たり2~8t、基礎に使われている石には570tになるものもあります。今でも見ることができますが、どうやって切り出して、どうやって運んだんでしょうね。殆どオーパーツ( ゚д゚) 


一つひとつがこんだけデカければ、そりゃ丈夫にもなりますね。崩れないし、動かないですから。


石の積み方もスマート。単に石を積んでるだけなんですけど、しっかりと石の表面が磨かれていて、余計な隙間が無くびたあっと重なるようになっています。モルタルとかセメントとか下手な接着剤使うと、そこから劣化が進みます。ポイントはしっかり押さえて、余計な仕事はしないんです。


加えて、近くで見ると、上段の石は下段の石から2,3cm内側に入った所に積まれています。これもまた、積まれた石が容易に落っこちないよう、壁の強度を増すための工夫ですね。


ヘロデ大王は、イエスが生まれた時に「ユダヤの王が生まれた」という噂を聞きつけて、自分の地位を奪わせまいと2歳以下の男子を皆殺しにしたことで悪名高いですね。すごく用心深いです。そして嘆きの壁一つとっても、大層几帳面で仕事が丁寧ですね。きっとA型でしょうね。


さて、スピと一切関係ない文脈で異彩を放ち生き残ったこの嘆きの壁ですが、今はユダヤ教徒以外にも開放されて、自由に、しかもタダでお祈りすることができます。パンフもそう主張してますしね。平和の象徴の白鳩めっちゃ飛ばしてますしね。

嘆きの壁の様子をライブで見れるサイトなんてのもあり、そのサイトからは、壁にお祈りしたいことをメールで送ることも出来ます。もち、タダです。英語ですが、ちょっと頑張って検索すれば発見できますよ☆


ヘロデ大王がユダヤ人のご機嫌取りと自分の権威を誇示するために作った俗臭芬芬たる第二神殿の残りものに過ぎない嘆きの壁ですが、その素晴らしい土木技術故に2000年の年月を超えて生き残りました。


そしてその年月に洗われた嘆きの壁は、宗派を超えた新たなスピリチュアルスポットとして生まれ変わりつつあるみたいです。


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