金欠寺(;一_一)第二神殿証しする
まあ、宗教的に何がスゴいって、マグダラ姐さんの出身地ってだけで十分スゴいんですけど、それ以外にも出てきたんです。ブツが。
シナゴーグですねー。
いや、シナゴーグ跡なんてこの辺山盛り発掘されてんですけど、マグダラのはイエス公生涯と時代がかぶるんですよね。
これが、レアものなんです。6つしかないとか。残りは殆ど、その後の時代のものだそうで。
イエスがここで、説教したかも知んない、姐さんの悪霊追い出したかも知れない…って妄想が掻き立てられて、ここ掘り当てた坊さん達はどきどきしているみたいです。
でも、ユダヤ教の文脈でいっても、いやむしろユダヤ教の文脈で考えた方が、このシナゴーグ跡のお宝感はアップするかも。なんてったって、今や壁だけになったかの第二神殿の様子が分かる、第一級の資料が見つかったんですから。
それは…
「マグダラ・ストーン」でーす!じゃーん☆
※勿論レプリカですよ。本物はとっくにイスラエル博物館に連行されてます。
イエスの時代には、ガリラヤからでも年に数回エルサレムの第二神殿にお参りに行く、ということが一般的に行われていたようです。加えてこのマグダラストーンには、第二神殿に飾ってあるメノラー(燭台)の彫刻が確認できます。
第二神殿時代に作成されたものでメノラーが確認できるのは、このマグダラストーンが初めてだそうです。こうした状況証拠から、マグダラストーンは実際にその第二神殿を見た人がつくったんじゃないか、と推測することも可能…という考古学者もいます。
マグダラ・ストーンに書いてある第二神殿の様子をご紹介しますね。
【正面】
神殿の二本の柱、清めの壺(水)、燃料入れる壺(油)、神への捧げものを置く祭壇、メノラー。メノラーはユダヤ教のシンボルと言っていい、7枝の燭台です。
【左右】
3つのアーチと神殿をともす灯。神殿に行く参道みたいなものだそうです。
【上部】
ロゼッタ文様(写真の正面に見えますね)。12枚の花びらはイスラエルの12部族を表しているのではないか、とのことです。そして、6つのハート形。シナゴークの柱はハート型してたんだそうです。2つの盃、お供え用の台とパン、そしてヤシの木。ヤシの木は燔祭後の灰をお掃除するのに使った、とか。
※燔祭とは、獲物を焼き尽くして煙の形で神に捧げるタイプのお供えものです。
【背面】
戦車の車輪2つ。その下に炎2つ。エリアが天に上った時の様子を描いているそうです。
正面、上部、左右両サイドは第二神殿の全体像を、背面は至聖所(十戒の契約の箱がある部屋。神社のご神体祀ってる本殿的な…)を示しているのでは、とのこと。
ちなみにロゼッタ文様は、至聖所を覆うカーテンに描かれていた、と、ヨセフス・フラヴィウスがユダヤ戦記で言っています。もし、ほんとだとしたら…。12部族云々以上に深い宗教的な意味があるのかも、知れませんね。
このロゼッタ文様が何を象徴しているのかは、まだ正確には解明されていません。これだけ繰り返し書かれているのであれば、相当重要なものだと思うのですが。
シナゴークも見てみましょう。イエスはガリラヤ近郊のシナゴーグは一通り巡って説教して歩いたみたいなんで、多分ここにも来たでしょうね。
結構保存状態が良く、当時のシナゴーグの様子がよく分かります。中央部分、石のベンチで囲まれた所がベート・ミドラーシュと呼ばれる、説教聴いたり議論したりするメインホールです。マグダラ・ストーンもここで使われました。巻物置くのに使われたとか。レプリカその2が置いてありますが。
床は今は砂利になっていますけど、多分ここはモザイクで覆われていた可能性もあります。と、いうのも、この部屋の周囲、廊下に当たる部分に見事なモザイクが残っているので。
結構幾何学的な模様ですね。ユダヤ教は偶像崇拝を嫌うんで、余り具象的なものは書かないとか。
ここにもロゼッタ文様が使われています。複数の色が使われていて、綺麗なもんです。
柱や壁に綺麗なフレスコの模様が残っています。2000年前のと考えると凄い!この辺は、トーラーを置いておく倉庫みたいですけど、倉庫までゴージャスとは。
ちなみに、柱の跡が6本あって、その上に天井もあったんじゃないかと言われています。木製の梁にモルタルやら漆喰やらでコーティングしたものでは無いかと。一説によると窓までついてたらしいですから…。いやはや、立派なシナゴーグです。
これだけ立派なお宝が見つかったので、坊さん達よっぽど嬉しかったのか「Duc In Altum」なる結構ごっついお寺建てちゃいました!で、当初の目的であるホテルは…?現在建築中、いや、建築休止中です。と、いうのも…
お金、無くなっちゃったみたいなんです(泣
そりゃそうですよねー。発掘に金かけて寺に金かけて。先にホテル建てた方が、ちった回収できたんじゃないかと思うんだけどw
Comments