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執筆者の写真デボラ・デラックス

鶏鳴教会part3

潰したる!闇に響くは鞭の音

あ、あれ、、、もぐるとなんかゴツゴツしてません?1Fはあんなに可愛いのに。


コレ、十字軍時代の遺構みたいですね。


あと、変な穴が開いてます、、、穴の中に十字架が彫ってあるそうです。ビザンチン時代に刻まれたものだとか…よーく見ると、確かに、うっすら。そして何か、地下に繋がっているみたいですねえ。

うーん、なんか、不穏な雰囲気が醸し出されてきました。


さて、ペテロの否認が行われた所、、、それは大祭司カイアファの屋敷でしたよね。イエスは十字架に掛けられる前の晩、大祭司カイアファの家にある留置所みたいな所に一晩おかれる訳です。


鶏鳴教会は、このカイアファの屋敷跡に作られたとされています。


で、カイアファってどんな奴だったか振り返ってみますと。


新約聖書の構成は超シンプルですよね。イエスvsユダヤ教祭司。イエスが律法に捉われない新しい教えを説いて奇跡を行う度に、律法と既得権益を守りたいユダヤ教祭司は逐一ケチをつけて陥れようとするわけです。新約ではその描写がバリエーション変えて延々と続きます。


そのアンチキリストの親玉が、大祭司カイアファですよね。当然この方、黒いです。悪いです。少なくとも聖書の中では、如何にもって感じ。


ジーザスクライストスーパースターってミュージカルあるじゃないですか。50年近く前に映画化されましたが。


この中で、イエスはこんな感じで表現されています。金髪碧眼、小柄で華奢、いつも白い服着てる、怒るとカストラートみたいなハイトーンボイスをひりだす。



対して、大祭司カイアファは、、、黒目黒髪、デブのくせに割れた腹筋と胸当てが如何にも悪そう、Gみたいな黒ずくめ、オールウェイズあり得ないバリトンボイス。



うーん。対照的ですね。さて、このカイアファを頭に置いて、地下にもぐってみましょう。


おげ。なに…コレ。何か、ひも、ついてます。暗くて、息苦しくて。なんかすごく、禍々しい空気感に満ちています。いかにも、、、デンジャラスです。


ここは、聖なる地下牢と言われていて、まさしくイエスが捉えられたとされる場所とされています。十字架が書いてあるアナは、ここに通じているんです。使徒言行録によるとペテロやヨハネも収牢されたそうです。


この窓も何もない狭い地下牢に、ロープで作ったハーネスで囚人を吊るして収容して、その後、両手両足を縛って39回の鞭打ち刑が行われたと言われています。多分、このひもに囚人の両手を縛ってつるしたのでしょうね。


怖い…。


私はどこなのか分からなかったのですが、床がボウル状にへこんでいる所があるそうで。お酢と塩を入れておいて、消毒と同時に苦痛を増すために囚人の傷にすり込んでいたそうです。


ううう、いかにも、な感じがしますね。悪そうなカイアファのイメージにぴったり。


でもここが、100%カイアファの屋敷だったか、というと、これもまた断言はできないのです。「カイアファんち」って表札があったわけじゃないので。鶏鳴教会の近所にあるアルメニア正教の教会の方がカイアファの邸宅ではないか、という説もあります。


ここをカイアファの屋敷としたのは、あくまで状況証拠ですね。歴代、ペテロを記念した教会が建てられていたこと、お供え物とヘブライ語で書かれた石板、大祭司が管理していたと思われる分銅や秤(校正してたの?)、ハスモン朝時代の硬貨とかが、見つかったんです。


しんどいので外出てみましょうか。


イエスの時代のものとされる、キドロンの谷に通じる階段がありまして、これはイエスが連行されたときに実際に使ったものと言われています。


この見晴らし!素晴らしいですね。オリーブ山の反対側から旧市街を見渡すことができます。ここでやっと、息ができます☆

鶏鳴教会、盛り過ぎ、、、じゃない、ギャップ萌えで見応え満載、とっても楽しいです。エルサレムにお越しの際は、絶対お立ち寄り下さいね。


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